ピンポンパールのひだまり卓球室-其の十八

 皆さん、こんばんは! 奇天烈卓球コーチのピンポンパールです。

今回はアンチラバーという、少し変わった用具の特徴についてお話をします。そこ! 需要無いとか言わない!

詳しい使い方は次回以降の記事で説明するので、今回は省きます。

卓球をやってみえる方の多くは「アンチ」と略して呼ぶことが多いこのラバー。

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正しくは「アンチトップスピンラバー」と言います。

「どんなラバーかよく分からない」という方も居ると思うので、今回は、特徴を大きく3つに分けて丁寧に説明します。

【特徴その① 回転がかからない】

 その名の通り、このラバーは自分から回転をかけることが出来ません。可哀想とか言わないで。

何故かと言うと、シートの表面に摩擦が無くて滑るからです。因みに、私のジョークは滑りません。

卓球のラバーは通常、打球時にボールを強く擦ることで強烈なスピンを生むのですが、アンチはそれが出来ません。

しかし、回転をかけられないアンチラバーだからこそ、出来ることがあるんです。

それは何かと言うと、相手の回転をガン無視して打球するということ。

例えば、裏ソフトラバーは回転をかけやすいですが、相手の回転の影響はモロに受けますよね?

アンチラバーはそれと真逆の性質を持っています。

「回転をかけられない=回転の影響を受けない」という性質を生かすことで、どんな回転でも関係なく打てるのです。

特徴その①は、「アンチは回転がかけられない。しかし、同時に相手の回転の影響も受けない」と覚えてください。

【特徴その② 回転が反転する】

 次に2つ目の特徴について話します。

アンチラバーで回転のかかった球を打つと、回転が逆になります。

それは何故かと言うと、シート表面でボールが滑ることによって、球の回転がそのまま残るからです。

このように、アンチには回転の反転性能があります。

しかし、粒高と全く同じ球が出るというわけでもありません。

粒高と異なる点はどこなのか。

それは、見た目が気持ち悪くないところと、変化に法則性が無いところです。

回転が逆になることもあれば、それどころか回転が増幅することもあります。反則じゃないよ。

回転がかからない故に、球を安定させるのが難しいですが、変化の不安定さを利用したプレーで相手を翻弄することが出来ます。

特徴その②は、「ボールが滑ることによって粒高のように反転する。しかし、変化に法則性は無い」と覚えてください。

【特徴その③ 球が飛ばない】

 アンチの特徴3つ目です。

アンチラバーは球が弾みません。

強く打っても途中で失速して球が遅くなります。

強い選手の強烈なドライブを受けても、球が低く短く止められます。

その秘密はラバーのスポンジ部分にあるんです。

基本的にアンチラバーは、摩擦の少ないツルツルなトップシートと、低反発スポンジで構成されています。

このスポンジは柔らかいものが多く、強い球を受けると、スポンジが「ぐにゃっ」と変形し、球は勢いを吸収されるのであまり飛びません。

裏ソフトのスポンジは球がしっかり飛ぶように高反発になっているものが多いですが、アンチのスポンジは逆に、球を抑える為に低反発にしてあります。

その為、アンチはスポンジが厚ければ厚い程、球が飛ばなくなります。

その分制御が効くので、球を抑えやすいのです。

特徴その③は、「アンチは飛ばない。スポンジを厚くすると球は止まりやすくなる」と覚えてください。

【おさらい】

 以上がアンチラバーの3つの特徴になります。

1、回転の影響を受けない。

2、回転が反転しやすい&変化が複雑。

3、飛ばないので球がよく止まる。

最低限これだけは覚えておきましょう。

【最後に】

 アンチラバーは、粒高以上に厄介な存在として多くの人に恐れられていますが、正式にルールで認められている用具の1つであり、それらを使うことは決してズルではありません。

アンチを使っている人、若しくはこれから使おうと思っている人は自信を持ってください!

そして、アンチを使っていない人、若しくはアンチ使いを倒したいという人は恐れず自信を持って挑みましょう! 以上です。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

これからもピンポンパールのひだまり卓球室を宜しくお願いします。m(._.)m